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すまいが家族をつくる


私が子供の頃、我が家は小さなワンルームの家に住んでいました。

古い長屋形式の借家です。台所もそのワンルームの一辺に据えられていたので、家の中にいる限り、お風呂とトイレ以外は家族が必ず同じ空間にいました。

それから何度か引っ越しをし、高校生の頃には、3LDKの二階建てになりました。

私たち姉妹には、2階に各自の部屋が与えられ、私は念願の自分の部屋を持つことができました。

ところが、念願だった自分の部屋は、なんとも居心地が悪いのです。

気づけば、寝るとき、身支度をするとき以外はいつもリビングかダイニングにいました。

こういうと、どんなひどい環境の子ども部屋なのかと思うかもしれませんが、実際は部屋の環境の問題ではありませんでした。

単に私自身が、自分の部屋にこもることに慣れていなかったのです。

結局私の部屋は、早いうちに、ベッドのある物置部屋になってしまいました。


どんな家で育つかで家族の関係は大きく変わることを、私は実体験で知りました。

帰ってきたら、玄関からすぐに階段を上って自分の部屋にこもる。呼ばれれば食事の時だけ家族と顔を合わす。

家次第でそんな家族関係にだってなれます。

家をつくるということは、雨風をしのげる箱をつくるということではなく、ひとつのコミュニティを作ることだと思います。

私の経験から言うと、子供の頃に暮らしたコミュニティ(家)は、一生ものになるようです。





 
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